【参加申込終了】第32回シミック製剤技術アカデミー/APSTJ製剤技術伝承講習会~第1部・第2部・第3部

2023-08-24 11:002023-08-25 17:10第1部 名古屋市 名城大学ナゴヤドーム前キャンパス ical Google outlook
主催 公益社団法人日本薬剤学会 製剤技術伝承委員会
協賛 シミックCMO株式会社

会期・会場

  会期 会場
第1部 2023年8月24日(木)~25日(金)
名城大学ナゴヤドーム前キャンパス西館レセプションホール
(名古屋市東区矢田南 4-102-9)
https://www.meijo-u.ac.jp/about/campus/dome.html
アクセス
JR中央本線・名鉄瀬戸線「大曽根」駅下車 徒歩約10分。
地下鉄名城線 「ナゴヤドーム前矢田」駅下車2番出口 徒歩約3分。
ゆとりーとライン「ナゴヤドーム前矢田」駅から徒歩約5分
第2部 2023年9月28日(木)~29日(金)
第3部 2023年10月12日(木)~13日(金)
大阪大谷大学ハルカスキャンパス
(大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス23F)
https://www.osaka-ohtani.ac.jp/harukasu/access.html
アクセス
近鉄南大阪線「大阪阿部野橋」駅 西改札口
JR「天王寺」駅 中央改札口
大阪メトロ御堂筋線「天王寺」駅 西改札口
大阪メトロ谷町線「天王寺」駅 南西改札口・南東改札口
阪堺電軌上町線「天王寺駅前」駅よりすぐ

製剤技術伝承講習会へのご案内

理論と経験に裏付けられた匠の技術と設計思想を継承し、日本の製剤技術力の更なる飛躍のために

医薬品産業を取り巻く環境の著しい変化に伴い、わが国で脈々と培われて来た製剤技術が十分に伝承されず散逸することが懸念される中、本学会では2006年に「製剤技術伝承委員会」を発足させ、長年にわたって発展してきた製剤技術の伝承に努めて参りました。今回は「経口製剤・非経口製剤の製剤設計と製造法」をテーマに8月、9月、10月の3部構成と致しまして、それぞれのエキスパートからご講演をいただきます。奮ってご参加下さいますよう、宜しくお願い申し上げます。

製剤技術伝承委員長 六車嘉貢

プログラム

第1部

会場: 名城大学ナゴヤドーム前キャンパス西館レセプションホール

8/24(木)

日程 演題(変更の場合があります。) 講師
AM
11:00~13:00
「固形製剤設計総論~経口固形製剤の処方設計・プロセス設計~」

小島 宏行
(アステラス製薬)

医薬品には様々な剤形があるが,経口固形製剤は服用・携帯のしやすさなどから最も汎用されている。近年では,医薬品開発のスピードも速くなっており,安定生産のみならず‘早い開発’への貢献,さらには付加価値の供与などCMC研究に求められる役割も変化してきている。本講習会では,経口固形製剤の開発方針,製剤設計,プロセス設計を含む基礎的な製剤開発の進め方について,実際の製品開発の事例をもとに紹介する。さらに,服用性(投与頻度,苦味)の改善,経口吸収改善など製剤技術適用による副作用低減などDDS (Drug Delivery System)の事例も紹介する。
PM-1
14:00~16:00
「口腔内崩壊錠、口腔内崩壊フィルム剤:基礎と実践」 竹内 洋文
(岐阜薬科大学)
過去数年の伝承講習会での「口腔内崩壊錠」の内容(砂田先生、岩本氏)をベースにして、口腔内崩壊(ODT)のこれまでの開発状況、錠剤設計の基礎(圧縮成形、粉体物性)及びODTを構成する添加剤、ODTの評価法を含め、総合的にODT開発のために知っておくべき事項を纏める。併せて、口腔内崩壊フィルム剤(ODF)に関しても、同様な観点で整理して話す。
「人に優しい製剤」の開発を目指してこれまで行ってきたODT、ODFの研究成果も一部交え、これからの製剤開発を担う方への技術の伝承を目指して講義したい。
PM-2
16:10~18:10
「直接打錠の処方設計―直打のフロンティア―」 槙野 正
(マキノ製剤技術研究所)
製剤人生57年になりました。(武田薬品40年、京都薬品9年、マキノ製剤技術研究所8年)今回、製剤人生の最終章として”直接打錠の処方設計”について講義する。10年前に、直打研究会を立ち上げ直打シンポジウムを5回開催してきた。また技術報文も15報以上投稿してきた。それらの内容につきお話します。日本の錠剤製造法では、湿式造粒主流であり直接打錠(直打)は海外に後れを取っている。(普及率;欧米;50%、日本;10%)それぞれメリット、デメリットがあるが、日本では、湿式造粒1st choiceで開発が進められているため、直打は、2nd choiceになり下がっている。直打ファーストになれば、直打のメリットを活かせるはずです。また最近の連続製造システムに一番似合う製法と云える。私の経験で言うと現役時代Mr.流動層造粒(40年間)と云われ、最近は、Mr.直打(10年間)と云われている。ごぶごぶになればと思う。常識は変わる、変えなければならない。製剤技術への思いは、講演で置き土産とします。

8/25(金)

日程 演題(変更の場合があります。) 講師
AM
10:00~12:00
「QbDに基づく固形製剤のプロセス開発と高度管理戦略の構築」 土肥 優史
(アステラス製薬)
Quality by Design(QbD)に基づく固形製剤のプロセス設計においては,段階的なリスクアセスメントの実施,実験計画法等による客観的評価,データに基づく適切な管理戦略の設定が重要であり,実例を交えて紹介する。また,高度な管理戦略の構築についてPATによる重要品質モニタリング,データマイニングによる商用生産時のデータ収集と解析手法について具体的な取り組みを解説する。これらの事例を通じて,如何にして先端技術を医薬品製剤の安定生産・継続的改善に繋げていくことができるか,聴講者の皆様と一緒に考えていきたい。
PM-1
13:00~15:00
「点眼剤の製剤設計とそのポイント」 山口 正純
(千寿製薬)
眼には様々なバリア機能があり、点眼剤のバイオアベイラビリティは低いといわれている。眼内に薬物を効率よく移行させるには、眼の構造と薬物の特性を踏まえた製剤設計が必要です。溶解性、安定性、更に、点眼剤特有の規格もあり、それらを満足するように製剤を設計することが求められます。加えて点眼剤では、差し心地も考慮しなければいけません。このようなことに留意しながら、製剤設計をすることに点眼剤の製剤設計の奥深さがあります。講義では点眼剤を設計するうえで、考慮すべき重要なポイントをご説明します。
PM-2
15:10~17:10
「打錠機構の理解と打錠障害の解決事例」 杉野 唯衣
(シオノギファーマ)
製剤設計やスケールアップ時に発生する打錠障害や打錠トラブルの対策として、製剤処方や製造設備の改良が挙げられます。開発後期では製剤処方の改良は難しく、製造設備での対応が求められますが、そのためには打錠機構を十分に理解しておく必要があります。打錠機構の理解を深めるために実施した検討についてご紹介します。
また、打錠障害の発生事例やその対策に関する知識は、新規製品の製剤設計や製品立上げの際に非常に役立ちます。製剤的な対策や打錠設備の改良など様々な検討を実施してきましたのでご紹介します。

第2部

会場: 名城大学ナゴヤドーム前キャンパス西館レセプションホール

9/28(木)

日程 演題(変更の場合があります。) 講師
AM
11:00~13:00
「錠剤の製造における各種造粒法の特徴と選択のポイント」 大島 孝雄
(科研製薬)
内服固形製剤は不均一製剤であり、含量均一性や溶出性をはじめとする製剤特性をコントロールする必要がある。将来に渡る安定生産を実現するためには、開発段階において適切な処方設計と製法設定を行い、品質を創り込むことが重要と考えている。製剤化工程の中においても特に造粒工程は、種々の造粒法が知られており、それを具現化するために数多くの造粒装置が開発されてきた。このことからも造粒工程の重要性と難しさを知ることができる。私自身もこれまで社内外の先輩研究者に多くのことを教わり、技術伝承の恩恵に預かってきた。微力ではあるが本講習会にて少しでも皆様のお役に立てば望外の幸せである。
PM-1
14:00~16:00
「医薬における粒子コーティング」 岩田 基数
(シミックCMO)
粒子へのフィルムコーティングは、通常、水溶性あるいは非水溶性の高分子等を用いて内容物を周囲の環境から物理的に遮蔽することにより、内包された活性成分の安定化を含む保持能力の向上を目的とする。具体的には、遮光による内容物の光安定性の向上や共存する物質との相互作用の抑制、更に医薬品であれば服用後の薬物の苦味のマスキングや徐放化、消化管内における酸や酵素に対する安定性の向上、などがその例であり、これらの組合せも含めて粒子に新たな機能(価値)を付与することが可能である。本講義では、スプレー法による湿式フィルムコーティングを主として取り上げ、粒子のフィルムコーティングに関する理論とその実例について紹介する。
PM-2
16:10~18:10
「経皮吸収型製剤の製剤設計」 猪尾 勝幸
(帝國製薬)
貼付剤(経皮吸収型製剤)は、皮膚に貼付し、薬物吸収の最大のバリアとなる角質層を通して、血液、若しくは、局所組織へ薬物を送達させる製剤である。その製剤設計は、薬物の物理化学的な特性、また目的に応じた基剤選定からその基剤特性等、各特性の関連性を十分理解した上で検討を進めなければ、目標とする経皮吸収型製剤を得ることはできない。
本講義では、弊社開発製品の事例を紹介しつつ、処方設計に係る基礎的な考え方や方法論を基に、経皮吸収型製剤の製剤設計について解説したい。

9/29(金)

日程 演題(変更の場合があります。) 講師
AM
10:00~12:00
「創薬研究における経口吸収性評価技術と製剤的な吸収改善手法の活用」 鈴木 恭介
(第一三共RDノバーレ)
創薬研究の成功確率とスピードを上げるためには、薬効以外の点においても“素性の良い”化合物群を早期に見分けることが必要です。特に化合物の経口吸収性は化合物評価の質と速度に大きな影響を与える重要な因子です。本講義では、少量の原薬から如何に吸収性を見積もっていくか、また吸収性改善にどのような製剤技術が適用可能なのか、実例を交えてお話しさせて頂きたいと思います。
製剤技術の活用で如何に創薬研究を加速し、成功に導くか。本講義を通じて皆さんと一緒に考えることができれば幸いです。
PM-1
13:00~15:00
「エーザイにおける連続生産を用いた固形製剤開発への取り組み」 石本 隼人
(エーザイ)
連続生産は加速する製品開発への適応、精密な管理による品質保証、そして柔軟性の高い生産を可能にする先進的技術である。多数の製薬企業によって化学合成医薬品(原薬と製剤)とバイオ医薬品(原薬)の製造への本技術の適用が検討され、国内においても実用化の例も増えている。規制面においても、ICH Q13(連続生産)の日本国内での規制取り入れ(Step 5)が完了している(2023年)。本発表では、上記の連続生産を取り巻く現況を説明させていただき,エーザイにおける連続生産を用いた新薬開発のケーススタディーを紹介したい。本講演が国内での連続生産技術の国内での普及に向けた環境づくりに役立てば幸いである。
PM-2
15:10~17:10
「吸入剤の製剤設計と製造法」 井上 和博
(東亜薬品)
吸入粉末剤、吸入エアゾール剤、並びに吸入液剤のエアゾール発生機構と吸入動作による薬剤の気管支又は肺への送達原理を解説し、それらに基づく製剤設計と製法開発の方法論を紹介する。吸入剤の性能は製剤とデバイスの組み合わせによって決まり、必要な性能を獲得する上でどのような性質の製剤とどのような仕様のデバイスを組み合わせるべきかを、直感と実証のみに頼って探り当てることは容易ではない。また今後対象薬剤にニューモダリティが加わってくると、この難易度はさらに高まると思われる。これからの吸入剤開発にはコンピュータシミュレーションにより物理法則に基づいて設計の方向性を絞り込むプロセスが不可欠になるであろう。

第3部

会場: 大阪大谷大学ハルカスキャンパス

10/12(木)

日程 演題(変更の場合があります。) 講師
AM
10:30~12:30
「無菌製剤総論―注射剤を中心にー」 中園 修一
(第一三共)
講師が変更になりました。
無菌製剤の剤形としては注射剤、点眼剤、眼軟膏剤等がある。特に注射剤は体内に直接注入して適用するため、経口での適用が困難なバイオ医薬品の重要な剤形となっている。今後もモダリティーが多様化し、注射剤での投与も想定されることから、無菌製剤技術の重要性は益々高まっている。本講義においては、注射剤を中心に無菌製剤の研究開発に必要な知識について基礎的なことから概説したい。
PM-1
14:00~16:00
「無菌の概念と無菌操作及び無菌製剤製造におけるアイソレータシステム」 谷本 和仁
(澁谷工業)
最終滅菌ができない無菌医薬品は無菌操作により製造され、専用のクリーンルームやアイソレータを含めたバリアシステムを用いて行なう。製剤技術の1つとして、アイソレータは各局のガイドラインにも記載されており、無菌環境の中核となる技術である。抗ガン剤などの無菌医薬品や再生医療等製品の製造の場合、高度な無菌性と作業者の安全を考慮した設備構築の必要があり、アイソレータシステムによる応用事例が増えてきている。今回の講義においては、無菌の概念とアイソレータ技術を中心とした無菌の管理と運用などについて述べたい。
PM-2
16:10~18:10
「GMPに対応した無菌設備の設計の考え方」 中村 健太郎
(日揮)
無菌製剤の製造プロセスの特徴、設備設計のポイント、アイソレータ/RABSの特徴、ゾーニング、バリアや更衣の機能などについて解説します。無菌コアを守るための様々な機能の組み合わせにより、無菌製剤工場は成り立っています。各々が持つ機能の役割を正しく理解することで皆さんがお勤めされている工場の施設や設備についても、設計する側の意図の理解や、GMP的な視点から見ることが出来るようになっていただければ幸いです。

10/13(金)

日程 演題(変更の場合があります。) 講師
AM
10:00~12:00
「凍結乾燥製剤の製品開発」 川崎 英典
(塩野義製薬)
凍結乾燥は、化合物の本来の形や機能を損なわず長期間品質を維持できる技術です。設計においては、重要品質特性に対する工程パラメータや物質特性との複雑な相互関係理解が必要となります。講演会では、リスクアセスメントに基づいた凍結乾燥のプロセス設計の手法、凍結制御技術を利用した頑健なデザインスペースを確立するためのアプローチ、そしてそれらを保証するためのPATに関して議論できればと思います。
PM-1
13:30~15:30
「界面活性剤および乳化を用いた製剤設計の基礎と応用」 宇治 謹吾
(日光ケミカルズ)
半固形製剤では、主薬の溶解性、感触を考えて、単一相で製剤化するばかりでなく、油相あるいは水相に主薬を溶解し、相混ざらない油相と水相を混合して製剤化する場合が多くなっている。それら両相を安定的に混合するために界面活性剤を用いる。その界面活性剤の種類と特性および応用としての乳化製剤においての基礎と応用について述べる。
理論に関しては参考書があり、ある程度勉強できるが、実際に実験してみると思うようにいかない。経験的なものが必要で、試行錯誤し実験する。そして、自分なりの理論を構築し周りのものと意見を交わす。今回はそれらの一部についてお話しし、参考になればと考える。
PM-2
15:40~17:40
「抗体医薬品の製剤設計」 佐々木 仁
(中外製薬)
近年、抗体医薬品をはじめとするバイオ医薬品の発展は目覚ましく、医薬品市場において大きな割合を占めるようになってきています。抗体医薬品の研究開発においては、タンパク質の物性を理解し、最適な製剤設計を行うことが、重要となります。本報では、抗体医薬品の処方・品質設計、容器設計、製法設計についての概要を紹介します。
より多くの日本初の抗体医薬品が世界の患者さんに届けられるように、製剤技術に携わる者として貢献していきたいです。

参加区分と参加費(消費税10%含む)

  1. 参加費には、受講頂く講義並びにテキストが含まれます。
  2. ご登録は必ず参加者ご本人名義でお願いします。
  3. 参加登録フォームは、区分【A】【B】と区分【C】【D】【E】で異なりますのでご注意ください。
  4. 【C】の賛助会員企業一覧はホームページ「賛助会員制度」でご確認ください。
  5. 参加登録受付は学会支援機構のオンライン参加登録システム(SSL接続)を使用しています。
  6. 本学会会員(区分【A】【B】)の方は、登録時に「会員番号」「パスワード」が必要です。(ご不明の場合はこちら
  7. 参加費のお支払いにつきましては参加登録完了メールでご確認下さい。
参加区分 参加費-消費税込 参加登録フォーム
【A】本学会会員-企業所属 全3回 165,000円 区分【A】【B】での登録 >>> 参加申込は終了しました。
全3回のうちいずれか2回 132,000円
全3回のうちいずれか1回 88,000円
【B】本学会会員-大学・病院等所属 全3回 110,000円
全3回のうちいずれか2回 88,000円
全3回のうちいずれか1回 55,000円
【C】本学会賛助会員企業社員 全3回 165,000円 区分【C】【D】【E】での登録 >>> 参加申込は終了しました。
全3回のうちいずれか2回 132,000円
全3回のうちいずれか1回 88,000円
【D】本学会非会員 全3回 220,000円
全3回のうちいずれか2回 165,000円
全3回のうちいずれか1回 99,000円
【E】シミックグループ社員 全3回 110,000円
全3回のうちいずれか2回 88,000円
全3回のうちいずれか1回 55,000円
注意
テキストは当日会場にてお渡し致します。
<意見交換会について>
8月24日、9月28日、10月12日は講習会終了後に意見交換会を開催予定です。(参加費別)
<キャンセルについて>
会期より1週間以内のキャンセルにつきましては、参加費を全額頂戴しますこと、予めご了承ください。

ご出席について

全講義の70%以上を受講された申込者に対し、希望者には講習会修了証書を送付致します。

お問合せ先

公益社団法人日本薬剤学会事務局 伝承講習会担当
テレワークの場合がございます為ご連絡はメールでお願い致します。
Email: densho [at] apstj.jp, Phone: 03-6277-4351

[at]を@に置き換えてください。