会長メッセージ

会長就任のご挨拶

千葉大学 大学院薬学研究院 製剤工学研究室
森部久仁一

 令和そして2020年代は、科学技術(バイオ、AI、ロボティクス、微細加工など)と情報通信技術(5G、IoT、ビックデータなど)の飛躍的な進歩に伴い、医療やくすりを取り巻く環境が劇的に変化することが予想されます。一方で、2020年1月より感染が拡大した新型コロナウイルス(COVID-19)に伴う緊急事態宣言や自粛の影響で、教育研究そして学会活動は大きな影響を受けてきました。公益社団法人日本薬剤学会も、今年5月に熊本で開催予定だった日本薬剤学会第35年会「薬剤学 令和維新」が誌上開催となり、2019年度末から2020年度前半の事業もその多くは中止あるいは延期をせざるとえない状況です。

 そんな中、2020年6月12日に開催された2020年度定時総会及び理事会で、役員(理事、監事)及び会長・副会長を含む職務分掌がそれぞれ承認され、2020年-2021年度体制がスタートしました。理事6名、監事2名が前2年からの重任で、そこに新しい理事5名が加わり、13名の執行部となります。私自身はこれまで理事を2年・2期務め、本来運営に携わる立場ではなかったのですが、昨今の学会を取り巻く状況を踏まえた継続的な学会運営のため、理事会そして総会の議を経てあと1期担当させていただくこととなりました。今井輝子前々会長が構築された代議員制度や内閣府検査への対応、そして竹内洋文前会長が対応されてきた事務局体制の一新を含む各種制度改革の流れを踏まえ、予期せぬ事態にも柔軟に対応できる学会運営や事業のあり方を検討して参ります。

 昨今の自粛そして人の移動が制限される中、オンラインを利用した学会運営や事業活動の試みが各種学会でなされています。日本薬剤学会でも打ち合わせや理事会、総会をオンライン会議として開催し、対面を回避した対応を行ってきました。他の事業でもオンラインの利用は可能ですが、事業内容によってはオンラインが向かないものもあります。代替手段の活用も踏まえた検討が必要です。今後も感染状況を踏まえた上での事業活動の開催が求められます。学会としての指針に基づき、事業担当者や事務局とも連携の上、迅速な判断と対応に心がけていきます。

 薬剤学会は「医療」をキーワードとして、企業、大学・公的研究機関、病院・薬局から会員が集まり、サイエンス及びテクノロジーの両面で研究や教育に関連する事業を展開しています。諸先輩方が築き上げてこられた本学会は、コロナ禍による世界的な経済活動の停滞の中でも、知恵を絞り工夫しながら事業活動を展開・継続することで、人に貢献していく、そして未来に引き継いでいく必要があります。活動の中心は会員の皆様です。皆様から寄せられたご意見をもとに、財政的に許容できる範囲で公益目的事業を中心とした、会員の会員による会員のための事業が展開できるよう、尽力して行きたいと思います。

 会員の皆様のご理解とご協力を何卒よろしくお願いします。