旭化成創剤開発技術賞

旭化成創剤開発技術賞は、国際的な製剤の品質に関する考え方の変貌に応える製剤・創剤開発の基礎及び応用に関するハード及びソフトの優れた研究を対象と致します。例えば、製剤の実用化・製剤の物性研究・設計(デザインスペースを含む)・試験法・工程管理(PATを含む)・包装技術・品質保証に関わる研究、その他、製剤・製剤開発に貢献する研究による応募を歓迎致します。

国際的に高く評価され得る医薬品製剤の開発に必要な製剤化の新しい科学と技術の発展に顕著な功績を挙げた者を表彰する為、旭化成(株)の支援を得、従来学会賞として旭化成製剤学奨励賞を授与して参りました。本賞授与の製剤開発における意義を更に高める為、新たに、製剤化効率の向上・高品質化とその確保等の製剤化システムやデザインを含めた広義の創剤を範疇とする旭化成創剤開発技術賞と、従来の趣旨を活かした旭化成創剤研究奨励賞を制定し、新規創剤開発研究の支援基盤をより強固にすることと致しました。

なお、授賞は本学会通常総会にて行い、受賞者には受賞講演を行っていただきます

受賞者

年度 区分 受賞者/受賞内容
2010   新規口腔内崩壊錠(RACTAB)の開発
沖本和人、奥田 豊、入沢庸介(東和薬品(株)研究開発本部)
2011   凍結乾燥ケーキを用いた粉末吸入システムOtsuka Dry Powder Inhalation Systemの開発
山下親正(大塚製薬(株)製剤研究所)
2012   新規苦み抑制技術Salting-out Taste-making Systemを用いたベシケアOD錠の開発
吉田高之,田崎弘朗,伊藤彰,小林正範(アステラス製薬株式会社技術本部)
2013   PATの基盤技術開発とRTRTのリクシアナ錠への適用
中川弘司、釜田 信、前田 仁(第一三共株式会社 製薬技術本部 製剤技術研究所)
2014   ジェネリック医薬品の高付加価値製剤の開発・素錠へのレーザー印刷技術の確立とシロスタゾールOD錠の開発
高橋嘉輝、北村雅弘、神田修子(沢井製薬株式会社 製剤技術センター)
2015   オパルモン錠の一包化達成のためのシクロデキストリンによる安定化と高速打錠生産
関屋 昇、山本政信、井上靖雄(小野薬品工業株式会社 製剤研究部)
2016   アリピプラゾール長期持続性注射剤の開発
松田貴邦、平岡祥吾(大塚製薬株式会社 製剤研究所)
2017   該当なし
2018   プレタールアシストシステムの開発
原 好男、深谷志保、大野 哲(大塚製薬株式会社,大塚メディカルデバイス株式会社)
2019   OD錠用高機能フィルム技術およびレミッチ®OD錠の開発
太田琴恵、堀内保秀、高木卓(東レ株式会社生産本部医薬CMC技術部)
2020   高機能製剤開発の基盤となる経口吸収予測研究
上林 敦(アステラス製薬株式会社製剤研究所)
助成金 マイクロタブレット型顆粒剤「ピートル®顆粒分包」の製剤設計
倉嶋 誉、一色信行、大森浩明(キッセイ薬品工業株式会社)
2021   組織透明化・多色3Dイメージング技術と複数の薬物・タンパク質・遺伝子を搭載可能なナノ粒子調製法の開発
麓 伸太郎(長崎大学生命医科学域(薬学系))
助成金 SYNBRID® 技術を用いた口腔内崩壊錠の製剤設計とプレガバリンOD錠の開発
山﨑淳治、大西治正、井上勝久(全星薬品工業株式会社)
2022   タズベリク錠における連続生産技術の適用
石本隼人、小川真裕、寿命大輔、市原 駿(エーザイ株式会社)
2023   ミトコンドリアを標的とした癌光治療を実践するナノカプセルの創製
山田勇磨(北海道大学大学院薬学研究院)
2024   タケキャブ錠のライフサイクルマネジメント戦略~キャブピリン配合錠及びタケキャブOD錠の開発~
杉山祐一、藤井博之、佐藤嘉信(武田薬品工業(株) ファーマシューティカル・サイエンス ドラッグプロダクトアンドデバイス・デベロップメント ジャパン)
助成金 固形剤・注射剤製造プロセスのデジタル設計技術
杉山弘和(東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻)

協賛について

旭化成創剤開発技術賞は、旭化成(株)の協賛を得て運営されております。