第19回シミック製剤技術アカデミー/APSTJ製剤技術伝承講習会: 2016/6/9-7/15

2016-06-09 01:002016-07-15 08:10名城大学ナゴヤドーム前キャンパス ical Google outlook

このページの目次

会期

2016/6/9-10, 7/14-15(各、木・金)

会場

名城大学ナゴヤドーム前キャンパス 西館レセプションホール
(愛知県名古屋市東区矢田南4-102-9)

地下鉄名城線「ナゴヤドーム前矢田」駅 2番出口より徒歩3分(陸橋をおわたり下さい)

JR中央線・名鉄瀬戸線・地下鉄名城線「大曽根」駅 北口より徒歩10分

https://goo.gl/maps/k7Cp7ezWsJ12

ご案内

理論と経験に裏付けられた匠の技術と設計思想を継承し、日本の製剤技術力の更なる飛躍のために

医薬品産業を取り巻く環境の著しい変化に伴い、わが国で脈々と培われて来た製剤技術が十分に伝承されず散逸することが懸念される中、本学会では2006年に「製剤技術伝承委員会」を発足させ、長年にわたって発展してきた製剤技術の伝承に努めて参りました。今回は「経口製剤の製剤設計と製造法」をテーマに、様々な分野のエキスパートにご講演いただきます。奮ってご参加下さいますよう、宜しくお願い申し上げます。

公益社団法人日本薬剤学会会長 山下伸二

製剤技術伝承委員長 脇山尚樹

本講習会はシミックホールディングス(株)の協賛を得て運営されております

プログラム:第1日 6/9(木)

10:00-12:00
製剤設計総論 ~固形製剤の品質設計~

脇山尚樹
第一三共プロファーマ株式会社 平塚工場長

“新薬開発の成功確率が低下し、LCM等の重要性が増加したことにより、配合剤や高付加価値製剤等の必要性が高まり、製剤研究の重要性が高まっている。製剤研究の中でも特に求められるのは製品化に直結する研究・工業化できる研究(者)であり、顧客のニーズに製剤技術応える医薬品を創り出して欲しい。最近、QbD及びリスクアセスメントによる製剤開発が必要となり、理論的な解析と論理構築力が重要となって来ている。更に連続製造システムや3Dプリンターによる製剤製造等新技術も発展して来ている。これらのことを若い製剤研究者に伝えたい。”


13:00-15:00
打錠工程で留意すべき含量均一性の確保とスケールアップへの対応

青木 茂
エーザイ(株)GDT部 日本技術室 室長

“経口固形医薬品の代表格は錠剤であり,製剤研究者が打錠工程を熟知することは大切である。そこで打錠工程での基本事項を紹介するとともに, 工場で起きている打錠障害とその対処方法についていくつか紹介する。また,事前に対応策を仕込んだ処方設計ができるように,含量均一性を確保するための製 造法について紹介し,生産スケールでの打錠障害を小スケールで抽出できるSAS杵の開発経緯についても紹介する。”


15:10-17:10
製剤設計と治験薬の製造

箱守正志
アステラス製薬株式会社 製剤研究所長

“経口固形製剤には,溶解性を改善した可溶化製剤,徐放性製剤や口腔内崩壊錠など多くの製剤技術を活用した製品がある。当然であるが,その開発過程においてはその製剤の特性を臨床試験によって評価する必要がある。臨床用製剤は,製品と同等の品質特性を備えた完成度の高い製剤とすることが理想であるが,臨床試験の目的や開発段階によっては製品とは異なる製剤で評価するケースもある。少しでも早く,より品質の高い製剤を患者さんに届けるためにあるべき臨床試験用製剤という観点も含めて,各種製剤の処方設計,製剤開発について説明する。”


17:10-18:40
情報交換会

プログラム:第2日 6/10(金)

10:00-12:00
製剤品質を左右する粉砕・造粒・乾燥・整粒・混合およびスケールアップ

山田昌樹
武州製薬株式会社 執行役員 技術開発本部長

“製剤の品質は各製造工程の積み重ねであるが、特に造粒工程でいかに品質を造り込めるかが重要だと思われる。各種造粒手法を中心にスケールアップを含めて解説したいと思います。また、製造装置の機構・原理を十分理解していない製剤研究者も増えてきているので、製造装置の機構・特色を含めて解説したいと思います。

製剤設計には科学的なアプローチ(ソフト)と製造装置のエンジニアリング(ハード)の両立が必要だと考えていますので、装置のことを理解した製剤研究者の育成に取り組んでいます。”


13:00-15:00
科学とリスクマネジメントをもとにしたICH国際調和活動と製剤開発研究

檜山行雄
国立医薬品食品衛生研究所 客員研究員

“2003年にICHにより採択された『科学とリスクマネジメントに基礎をおいたライフサイクルにわたる品質システムの構築』というビジョン達成に向けた活動を振り返り今後を展望し、日本薬局方、GMPなど関連領域の状況の解説も行います。

企業での経験を振り返ると、製剤技術者と関連の専門家との協働作業が医薬品の開発には大変重要であったと思います。”


15:10-17:10
固形製剤プロセスの解析と製剤機械技術の展望

夏山 晋
パウレック

“固形製剤の製造プロセスに対してはこれまでさまざまな手法でその現象の解析と制御法の研究が行われ、昨今ではPAT、QbD等のキーワードと共により高度な製剤品質のマネジメントが目指されています。ここでは固形製剤製造の単位操作の基礎である処理装置内での粉粒体の物理的な挙動の把握やその解析に着目し、各製剤プロセスの装置内での原料粉粒体の挙動の可視化・数値化手段の一つとしてDEMを用いた考察から、実際の操作におけるリアルタイム/インラインでの解析と、これらの手法を用いた製剤装置開発の一例に触れながら、今後固形製剤の研究開発から生産に大きな影響を与えるであろう連続生産技術等の展望について述べ、皆様と議論したいと思います。”

プログラム:第3日 7/14(木)

10:00-12:00
難溶性薬物の製剤設計

沖本和人
東和薬品株式会社 取締役 執行役員 製剤技術本部長

“難水溶性薬物の可溶化技術は,長い歴史があり,多くの技術が開発されてきました.また最近,海外では固体分散体のような,古い可溶化技術の研究が見直されています.この背景には,低分子薬物の創出も益々難易度を増し,難水溶性薬物が増加していることから,再認識されているものと考えられます.今回,今までに私が取り組んだ可溶化技術について,実際の開発例をもとに,ご紹介したいと思います.若手研究員の方のご参考になればと思います.”


13:00-15:00
原薬物性の評価と製剤設計

米持悦生
星薬科大学 教授

“近年の創薬研究は、開発候補化合物の物性に難がある場合でも、製剤技術により救済できるのであれば開発候補と成り得ます。また、開発戦略においては、臨 床製剤の開発期間は圧縮され、迅速な製剤開発のための評価技術への期待が高まっており、品質管理における物性(CMA)の理解は必須です。

講義で は、創薬・創剤支える最新の分析評価技術を受講者に広く知ってもらうことを目的としました。医薬品原薬の物性評価法から始まり、種々の製剤化技術により創 生された製剤の最新の物性評価技術と製剤設計への応用について紹介します。国内外における物性評価研究・製剤化研究の最前線のトピックは、製剤開発に携わ る多くの研究者に役立つと確信しています。”


15:10-17:10
固形製剤と包装設計

根岸宗広
テバ製薬株式会社 生産本部 生産技術部

“医薬品は、有効性、安全性および安定性等の品質が求められている。製剤の開発において、品質を確保する処方設計は製剤開発者の技量が試される魅力ある業務である。しかしながら、安定性に問題のある薬物について、開発期間やコスト等の制約もあり、処方だけでは解決できないことがある。このような医薬品に対して、包装との組み合わせによって安定性を確保することがある。今回の講演では、安定化、生産性に求められる包装設計の実例を紹介するとともに、医薬品包装に関する最新の動向について伝えたい。”


17:10-18:40
情報交換会

 

プログラム:第4日 7/15(金)

10:00-12:00
製剤単位操作のコンテインメント

武井成通
フロイント産業(株)化成品本部長

“高活性薬物取扱い時の要諦としては、作業者保護、交差汚染防止、環境保護の3項目があげられる。コンテインメント対応装置に求められ る条件としては、装置自体の密閉性が高いこと、曝露の危険なく装置の操作が可能であること、部品の着脱、洗浄を微粉の飛散がない状態で行えることなどが考 えられる。本講義では、流動層造粒乾燥装置および錠剤コーティング装置を中心に、製剤工程の各単位操作におけるコンテインメント技術の実例を紹介する。”


13:00-15:00
固形製剤における医薬品添加剤と製剤設計

丸山直亮
信越化学工業株式会社 合成技術研究所 主席研究員

“固形製剤は薬効成分のみでは製造することができず、種々の添加剤が必要です。その中でもセルロース誘導体はバインダーからコーティング剤まで幅広く利用されています。本講義では、その一般的な適用事例とキーポイントを判りやすく解説すると共に、着目すべき適用例を紹介します。

医薬品添加剤にはいろいろな種類があり、それぞれ適する用途、使用方法があります。これらの特性を良く理解することは、製剤設計を行う上で重要と考えられます。今後の製剤設計において、本講義がお役に立てれば幸いです。”


15:10-17:10
経口放出制御製剤の設計

福田誠人
武田薬品工業株式会社 CMC研究センター 製剤技術研究所

“経口製剤は医療の場で最も高頻度で用いられる投与剤形であり、薬物によっては、薬理効果増強や副作用軽減等の臨床上、放出制御が求められる。ま た、経口放出制御製剤は服用アドヒアランス改善等、製品価値向上にもつながる。その設計は十分な治療効果と安全性を確保するために、薬物の特性、消化管内 の環境変化を良く考慮した設計が要求される。本講義では放出制御技術の解説ばかりでなく、具体的に理解できるように我々が製品化した製剤に対する課題、ア プローチも紹介する。”

司会、情報交換会には「製剤技術伝承委員会」から製剤のエキスパートが参加し、話題を提供します。

  1. 各コマ内訳: 講義90分+討論30分
  2. 講義名・講師は予定。またプログラムは予告なく変更されることがあります。
  3. カメラ等の録画・録音機器の持ち込みは禁止とさせていただきます。
  4. プログラムは仮題であり、予告なく変更されることがあります。

参加区分と参加費

  1. 参加費には、全編または前後編の講義並びに懇親会への参加・テキストが含まれます。
  2. ご登録は必ず参加者ご本人名義でお願いします。
  3. 参加登録フォームは、区分【A】【B】と区分【C】【D】【E】で異なりますのでご注意ください。
  4. 参加登録受付は学会支援機構のオンライン参加登録システム(SSL接続)を使用しています。
  5. 本学会会員(区分【A】【B】)の方は、登録時に「会員番号」「パスワード」が必要です。(ご不明の場合はこちら
参加区分 参加費 参加登録フォーム
【A】本学会会員-企業所属 120,000円 区分【A】【B】での登録>>>
【B】本学会会員-大学・病院等所属 80,000円
【C】本学会賛助会員企業社員 120,000円 区分【C】【D】【E】での登録>>>
【D】本学会非会員 150,000円
【E】シミックグループ社員 80,000円

<キャンセルについて>

会期より1週間以内のキャンセルにつきましては、参加費を全額頂戴しますこと、予めご了承ください。

キャンセルが適正な時期に行われれば、キャンセル待ちの方にご参加いただける機会ができますので、このような措置を取らせていただくことになりました。ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

なお、事前に代理出席を申請されている場合には、キャンセル扱いにはなりません。

ご出席について

また、当初お申込の方による当日のご出席が不可能な場合は、一定の条件(以下参照)を満たす代理人による出席を認めます。

代理人の条件等

参加区分【A】【B】

代理人の条件:本学会会員であること。

代理出席の方法:Emailによる事前申請が必要です。以下のフォームをメッセージ本文にペーストし、必要事項をご入力の上、タイトルを「製剤技術伝承講習会代理出席申請書」として事務局までお送りください。

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(1)参加登録者の氏名: [       ]

(2)代理出席者の氏名: [       ]

(3)代理出席者の会員番号: [129-   -    ]

(4)代理出席を申請する講習会: 第[  ]日 / [  月  日]開催分

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参加区分【C】【D】【E】

代理人の条件:同一企業社員

代理出席の方法:当日、会場受付に(1)当初登録の参加者の名刺と(2)代理出席者の名刺の両方を提出してください。

いずれの場合も、代理人は1日につき1名、全日程を通して2名までと致します。

お問合せ先

公益社団法人日本薬剤学会事務局
Phone: 03-5981-6018, Email: apstj [at] asas.or.jp